水切防錆剤原体 IL-42
本品を石油系溶剤に添加すればNP-3型の水置換防錆油が作成できます。このものは、従来の活性剤配合の水置換防錆油と比べ、水置換効果が著しく優れ、又水との混在にても乳化しないという特徴を持った防錆油となります。石油系溶剤の他にも、塩化メチレン等塩素系溶剤に添加しても防錆能をもった水切剤を作成できます。
一般性状(代表値)
外観 | 淡黄色個体(at15℃) |
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融点 | 27~37℃ |
溶解性 | 水に不溶 |
組成 | 脂肪酸アミン塩 |
特徴
- 水切性が優れ、短時間で処理できる。
- 水との分離性に優れ、乳化層が出来ませんから、タンクの下部より水を抜き、不足分の補充で長期間使用できる。
- 屋内放置で1ヶ月以上の防錆性を有します。
一般使用法
- 石油系溶剤に0.3~3.0%配合して水置換型防錆油としてご使用できます。
- 塩素系溶剤に0.3%添加して、水切剤としてご使用できます。
調整例
白灯油 | 97wt% |
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IL-42 | 3wt% |
※この他にペトロネート等を添加すれば防錆力は向上します。
調製液性状
外観 | 黄褐色液体 |
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比重 | 0.79(25℃) |
引火点 | 41℃以上 |
本調整液の性能試験
A) 水切性試験
冷間圧銅板SPCC-SB(50×75×0.8 mm)を240番エメリーペーパーで研磨し、溶剤洗浄した後、乾燥する。このテストピースを0.1%染料水溶液中に浸漬し表面を均一に濡らし、直ちに調製液に浸漬し、テストピースから染料水溶液の切れる時間及びその水切状態を観察する。
水切時間 | 5秒以内 |
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水切状態 | 水が球になり即落下する。 |
B)水分離生試験
調製液50ccに水50ccを加え、ホモミキサーにて5,000r.p.m×5分間撹拌する。その後、直ちに100ccメスシリンダーに試験液を移して静置し、完全に分離するまでの時間及び、分離状態を観察する。
分離時間 | 3.5分以内 |
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分離状態 | 白色の乳化層はほとんど見られない。 |
C)防錆試験
試験方法はJIS-Z-0236Mに準じる。
温度 | 49±1℃ |
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相対温度 | 95%以上 |
試験時間 | 200時間 |
湿潤箱試験 | 200時間 A級 |
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屋内暴露試験 | 1ヶ月以上 A級 |
荷姿
15kg 石油缶
ご注意
本製品をお取り扱いされる場合には、必ず製品安全データシート(SDS)をご参照の上、充分に注意してお取り扱い・ご使用下さる様お願い申し上げます。 また、ここに収録しました資料は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際のご使用における条件は多岐にわたりますので、個々の最適処方は御社で充分にご検討下さい。