缶体洗浄剤 マシンクリーナーNS
液流染色機やチーズ染色機等のパッケージ染色機は、各加工工程において発生する用水に起因する無機系不溶物、染色時に発生する染料凝集物や染料被膜等の汚染およびポリエステル繊維加工時に発生するポリエステルオリゴマー等の不純物によって缶体が汚染し、加工布に再付着して種々のトラブルの原因になるだけでなく、缶体壁や熱交換器への付着による作業効率低下の原因になっています。
マシンクリーナーNSは弊社の界面活性剤技術を駆使して鋭意開発した缶体洗浄剤であり、染色汚染の洗浄、除去はもちろん、ポリエステルオリゴマーを分解、除去すると同時に無機系不溶物をも除去でき、しかも、洗浄後のアニオン洗浄を必要としない画期的な缶体洗浄剤です。
一般性状
外観 | 黄色液体 |
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イオン性 | アニオン |
pH | アルカリ性(10g/Lイオン交換水溶液) |
溶解性 | 冷水に易溶 |
比重 | 1.08(25℃) |
特徴
- マシンクリーナーNSは、NaOH等のアルカリ併用によりポリエステルオリゴマーを分解し、ポリエステルオリゴマーに起因する缶体汚染除去性が優れています。
- マシンクリーナーNSは、従来のポリエステルオリゴマー除去タイプの缶体洗浄剤とは異なり、缶体洗浄後のアニオン洗浄は必要ありません。
- マシンクリーナーNSは、染料凝集物や染料被膜等の染料汚染除去性が優れています。
- マシンクリーナーNSは、アルカリ、ハイドロサルファイトの併用により、洗浄効果が向上します。
- マシンクリーナーNSは、艦隊戦上で除去された汚染物の分散性が優れ、再汚染を防止します。
- マシンクリーナーNSは、各種薬剤安定性が優れています。
- マシンクリーナーNSは、適度の気泡性を有し、作業性が優れています。
試験例
ポリエステルオリゴマー除去性試験
試験条件
下記条件にてポリエステルオリゴマーを処理した後処理残液を濾過、水洗、乾燥し、処理前後の重量差を測定し、除去率を算出した。
試料 | ポリエステルオリゴマー 0.05g |
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洗浄条件 | 缶体洗浄剤 各g/L NaOH(フレーク) 3g/L |
処理 | 130℃×20分→濾過→水洗→乾燥 |
結果
各種染料との相容性試験
試験条件
下記調整浴を100℃×30分処理後濾過し、濾過残渣の有無にて判定した。
浴調整 | 缶体洗浄剤 5g/L 各染料 5g/L |
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結果
缶体洗浄剤/染料 | 分散染料 | 直接染料 | 反応染料 | 酸性染料 | カチオン染料 |
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マシンクリーナーNS | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
弊社品 Y | × | × | × | × | ○ |
弊社品 A | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
他社品 H | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
分散染料汚染除去試験
試験条件
試料の調整 | ステンレス製染色ポットに分散染料の5g/L水溶液を50mL調整し、油浴にて水分を蒸発乾固した後さらに1時間加熱し、染料汚染付着染色ポットを調整した。 |
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操作 | 下記処方にて染色汚染除去製を評価した。 |
評価方法
再分散性 (染料汚染の溶解、分散性) | 洗浄後洗浄液をNo.5A濾紙にて吸引濾過し、濾過残渣により、再分散性を評価した。 濾過残渣が少ないほうが、染料汚染の溶解、分散性が優れることを示す。 |
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缶体洗浄性 | 濾過後の染色ポットを水洗したのち、酢酸でph4.5に調整した水50mLを加え、ポリエステル白布を130℃×30分処理した。 ポリエステル白布の着色度合いにより、染料の除去性-缶体洗浄性を評価した。 着色度合いが少ないほうが染料の除去性-缶体洗浄性が良好であることを示す。 |
結果
防炎剤の缶体洗浄試験
試験条件
缶体汚染物の調整 | 市販の防炎剤を乾燥機にて乾燥(105℃×3時間)させ、染色用ポットに一定量付着した。 | |
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缶体洗浄試験の洗浄方法 | 通常釜洗い処方 |
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強釜洗い処方 |
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上記洗浄後、洗浄液を黒ろ紙にて吸引ろ過した。
評価方法
○:洗浄性良好〜△〜☓:洗浄性劣る
結果
B | 1 | 2 | |
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マシンクリーナーNS(g/L) | 5 | ||
他社品A(g/L) | 5 | ||
ハイドロサルファルト(g/L) | 5 | ||
ろ過残渣 | × | ○ | × |
B | 1 | 2 | |
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マシンクリーナーNS(g/L) | 30 | ||
他社品B(g/L) | 30 | ||
ろ過残渣 | × | ○ | △ |
消泡性試験
試験条件
操作 | 下記浴を1Lトールビーカーに調整し、泡高さが300mmになるまで底部から窒素ガスを吹き込む。そののち、窒素ガスの吹き込みを停止し、消泡性を測定した。 | |
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浴調製 | 缶体洗浄剤 3g/L NaOH(フレーク) 3g/L | |
測定温度 | 80℃ |
結果
缶体洗浄剤/時間 | 停止直後 | 1分 | 3分 | 5分 |
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マシンクリーナーNS | 300 | 80 | 5 | 0 |
弊社品 Y | 300 | 230 | 180 | 100 |
弊社品 A | 300 | 10 | 0 | 0 |
他社品 H | 300 | 220 | 20 | 5 |
使用法
- マシンクリーナーNS 2~3g/L
- NaOH(フレーク) 2~10g/L
- ハイドロサルファイト 0~3g/L
- IPキレートD-40 0.5g/L
- 100~130℃×20〜30分
(ハイドロサルファイトは、80℃昇温後に添加するのが望ましい。)
水質特性値
マシンクリーナーNS 1g/Lに対する測定値。
- BOD5 13ppm
- CODMn 191ppm
- n-ヘキサン 58ppm
荷姿
17kg 石油缶
ご注意
本製品をお取り扱いされる場合には、必ず製品安全データシート(SDS)をご参照の上、充分に注意してお取り扱い・ご使用下さる様お願い申し上げます。 また、ここに収録しました資料は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際のご使用における条件は多岐にわたりますので、個々の最適処方は御社で充分にご検討下さい。