ゴム表面改質技術 マンドレル離型剤
はじめに
自動車にはさまざまなゴム製ホースが使用されています。
屈曲したホースの生産時に、ゴムとマンドレルの密着を防止する薬剤として離型剤は使われます。
離型剤には、疎水ゴム表面に非イオン界面活性剤等の成分を用いて、挿入性と洗浄性に優れる離型成分を形成する技術が求められます。
マンドレル離型剤の要求性能
挿入性、離型性の重要因子
挿入性、離型性には、マンドレル離型剤の粘度/温度が重要な因子として作用します。
ホースの形状やサイズ、加硫工程の温度によって挿入性と離型性の両立が可能な理想的粘度は異なります。
当社では、荷重、挿入・離型速度、加硫工程の温度に応じた様々なグレードを用意しています。
マンドレル離型剤の理想的な粘度挙動 (イメージ図)
① 挿入工程 | 適度な粘度がホースへの付着性と挿入性を両立 |
② 加硫工程 | ホースの温度上昇に追随し、マンドレル離型剤の粘度が上昇 ホース/マンドレル間からの流出を抑制 |
③ 離型工程 | ホースの温度低下に追従し、マンドレル離型剤の粘度が適度に低下 ホースを引き抜きやすくする |
引用文献
竹内 俊哉 防着剤などのゴム用添加剤
(一社)日本ゴム協会関西支部 9月例会講演会、Web講演会、2020年10月22日