F-layer補修のメカニズム(推定)

健康な髪の表面は脂肪酸(18-MEA)からなるF-layerが存在し、疎水性を示します。ダメージを受けると脂肪酸(18-MEA)が失われてF-layerが損傷し、下層のアミノ酸官能基(タンパク質)が露出するため、その表面は親水化して、疎水性が低下します(図3)。

図3 健康毛とダメージ毛表面(F-layer)の状態

ヘアコンディショナーやトリートメントなどのコンディショニング成分であるカチオン性界面活性剤はダメージを受けた箇所のアニオン部分(SO3-)に作用しますが、アニオン部分以外(SO2、OH、NH2)には作用することができません(図4)。

図4 ダメージ毛にカチオン性界面活性剤のみ使用した状態

レオガードDGGは、カチオン性界面活性剤が作用できないアニオン部分以外と多重水素結合を形成します。また、レオガードDGGは構造にカルボキシル基(-COOH)をもつことから、カチオン性界面活性剤とイオン結合します。レオガードDGGはカチオン性界面活性剤の吸着部位になることで、カチオン性界面活性剤の毛髪への吸着量を増やし、F-layerを補修します(図5)。

図5 レオガードDGGのF-layer補修のメカニズム(推定)