金属用洗浄剤 パナクリン800R
パナクリン800Rは、一般金属の脱脂洗浄に効果のあるアルカリ洗浄剤であり、特にアルミニウム等の軽合金を痛めずに脱脂できる優れた性能を有しています。
従来のアルカリ洗浄剤は十分に脱脂しようとするとアルミ表面素地が痛み、また表面を痛めないようにすると、脱脂が不完全になるという欠点がありました。
パナクリン800Rはアルカリによる脱脂作用と界面活性剤による洗浄作用の相乗効果により、アルミ素地を痛めずに、優れた洗浄効果を発揮します。又、環境ホルモン対象物質であるアルキルフェノール誘導体を含んでおらず、環境に優しい洗浄剤です。
一般性状
外観 | 無職液体 |
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pH | 10.3(1%水溶液) |
イオン性 | ノニオン |
溶解性 | 水に易溶 |
特徴
- 環境ホルモン対象物質であるアルキルフェノール誘導体を含有せず、PRTR法対象物質にも被害等であり、環境に優しい洗浄剤です。引火点が無く(消防法 非危険物)、不快臭・刺激臭がないので安全に作業が出来ます。
- 金属表面の脱脂洗浄力に優れます。
- 低起泡性でスプレー洗浄装置にも適しています。
- 一時防錆力を有している為、洗浄後の次工程までの保管が容易となります。
使用方法
洗浄温度 | 常温~50℃ | |
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洗浄方法 | 浸浸法 | 3~10%水溶液 |
イオン性 | スプレー法 | 1~5%水溶液 |
溶解性 | 超音波・振動法 | 1~5%水溶液 |
※上記は、一般的な洗浄に使用される条件である為、洗浄装置および被洗浄物の汚れの程度により、条件を選定して下さい。
用途
以下に示すような油、汚れ物質の洗浄に有効です。
- 一般工作油、鉱物油、動植物油、防錆油、焼入れ油、バフカス汚れ
浴濃度管理方法
洗浄中の「バナクリン800R」の濃度が適当か否かは、基本的に金属表面の脱脂状況 即ち水のハジキ方で判別して下さい。濃度管理については次の活性アルカリ度を目安にして下さい。
- 活性アルカリ度の測定方法
洗浄液を100ml採取し、フェノールフタレイン指示薬を数滴加え、N/10塩酸で駅のピンク色が消えるまで滴定し、滴定に要したN/10塩酸のml数をもって活性アルカリ度とします。 - 処理液濃度および補給量の計算
処理液濃度 = 濃度測定係数 × 活性アルカリ度 となります。
濃度測定係数は、個々の洗浄剤で異なり、パナクリン800Rの処理液濃度は次式で表すことができます。
処理液濃度(%) = 1.52 × 活性アルカリ度
ゆえに、下記式に準じてパナクリン800Rを補給して下さい。
但し、上記濃度測定係数は概算値ですので、参考値としてご理解願います。
洗浄液の汚染が著しく、活性アルカリ度が初期の半分以下になりましたら、洗浄液に洗浄剤を追加するより全部取り換えた方がより経済的であり、効率的です。
荷姿
18Kg/石油缶
ご注意
本製品をお取り扱いされる場合には、必ず製品安全データシート(SDS)をご参照の上、充分に注意してお取り扱い・ご使用下さる様お願い申し上げます。 また、ここに収録しました資料は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際のご使用における条件は多岐にわたりますので、個々の最適処方は御社で充分にご検討下さい。