ナノエマルション柔軟剤 シリコーラン ANF-20(超微粒子型アミノシリコーン系柔軟剤)

シリコーランANF-20は、微粒子エマルション(ナノエマルション)化した柔軟剤です。
従って、アミノシリコーン特有の優れた柔軟性を付与するともに、加工生地の白度阻害性、変色の少ないアミノシリコーン柔軟仕上剤です。
また、近年の環境問題等に対応しており、環境ホルモンおよびその誘導体ならびにPRTR法に接触する物質は一切含みません。

一般性状

外観 半透明液体
イオン性 カチオン
pH 弱酸性(1%イオン交換水)
溶解性 冷水に易溶
粒径 約40nm

特徴

  1. シリコーラン ANF-20は、弊社独自の技術でアミノ基の変成をした極めて安定なエマルションです。
  2. シリコーラン ANF-20は、ヌメリ感のある超ソフト風合いに仕上がります。
  3. シリコーラン ANF-20は、白度阻害及び油焼けの極めて少ない柔軟剤です。
  4. シリコーラン ANF-20は、NOxガス等による黄変が極めて少ない柔軟剤です。
  5. シリコーラン ANF-20は、各種樹脂及び触媒に対し安定です。
  6. シリコーラン ANF-20は、環境ホルモンおよびその誘導体ならびにPRTR該当物質は一切含みません。

性能試験例

柔軟性・吸水性試験

処理条件

柔軟性単独
試験布 綿ニット蛍光染色布
綿ブロード(未シル)布
綿ツイル
E/C(65/35)ブロード
柔軟処理 各柔軟剤 4%soln.
1dip, 1nip
絞り率 70%
乾燥 100℃×2分
セット 160℃×2分
樹脂併用
試験布 E/C(65/35)ブロード
柔軟処理 各柔軟剤 4%soln.
リケンレジンRG-286 7%soln.
リケンフィクサーMX-13N 2%soln.
1dip, 1nip
絞り率 70%
乾燥 100℃×2分
セット 160℃×2分

評価方法

剛軟度 JIS L 1096 6.19(ハンドルオメーター法)に準拠。
数値が小さいほど柔軟性が良好であることを示す。
吸水性 JIS L-1096 吸水速度A法(水滴法)に準拠。
柔軟処理布に水滴1滴(約0.03ml)を静かに滴下し、布が水滴を吸収するまでの時間を計測する。
数値が小さいほど吸水性が良好であることを示す。

剛軟度・吸水性評価結果

剛軟度結果(g)
綿ニット布 綿ブロード 綿ツイル E/Cブロード 綿ブロード樹脂併用
柔軟剤なし 214 144 728 121 201
シリコーランANF-20 119 116 627 87 90
従来品 115 110 608 87 92
吸水性結果(秒)
綿ニット布 綿ブロード 綿ツイル E/Cブロード 綿ブロード樹脂併用
柔軟剤なし <1 2.8 5.8 9.9 <1
シリコーランANF-20 5.0 7.4 7.2 39 55
従来品 5.3 1.1 7.9 51 76

白度阻害性

処理条件

処理布 綿ニット蛍光染色布
処理浴条件 4%soln.
1dip, 1nip
絞り率 70%
乾燥 100℃×2分
セット 170℃×2分

評価方法

上記条件で柔軟剤を処理、熱セットした後、分光式色差計SZⅡ-Σ90にてb値を計測。b値は、数値が大きいほど、黄色いことを示す。

評価結果

乾燥上がり 170℃×2分
柔軟剤なし -7.4 -5.9
シリコーランANF-20 -8.3 -6.0
従来品 -8.3 -6.1

安定性試験

処理条件

下記の柔軟剤及び分散染料の調製浴400mLをホモミキサーにて室温下1,000r.p.m×10分撹拌した後、ポリエステルタフタにて吸引濾過し、その残渣を観察。

柔軟剤 2%soln.
分散染料 0.005%soln.

評価結果

濾過残渣
柔軟剤なし 濾過残渣なし
シリコーランANF-20 濾過残渣なし
従来品 濾過残渣なし

薬剤併用性試験

試験方法

柔軟剤と併用薬剤各%を混合し、浴を調製後、室温下で1日放置した後、浴状態の変化を目視にて判定。

柔軟剤 2%soln.
併用薬剤 各%soln.
判定基準 ○:変化なし←△:浴状態→×:白濁

結果1:カチオン系薬剤との併用性

シリコーランANF-20 従来品
フィックス剤 パンフィックス 1070 2%soln.
スリップ防止剤 アルダック SP-65 2%soln.
カチオン柔軟剤 ビクロン L-81 2%soln.

結果2:アニオン系薬剤との併用性

シリコーランANF-20 従来品
蛍光染料 Illuuminarl BBS-HD 0.5%soln.
Hakkol BRKL 0.5%soln.
ポリエチレンワックス エポノール 800 2%soln.

結果3:非イオン系薬剤との併用性

シリコーランANF-20 従来品
柔軟剤 エルソフトN-500 コンク 2%soln.
ポリエチレンワックス エポノール 900 2%soln.

結果4:樹脂・樹脂媒体との併用性

シリコーランANF-20 従来品
樹脂 リケンレジンRG-286 10%soln.
リケンレジン RG-1 10%soln.
樹脂触媒 リケンフィクサーMX-13N 3%soln.

堅牢度試験

処理条件

試験布 綿ニット染色布
染色条件 Remazol Golden YellowG 1.5%o.w.f.
Remazol Brill, Red BB GRAN 150 1.0%o.w.f.
Remazol Brill , Blue R-KN 1.5%o.w.f.
無水芒硝 60g/L
ソーダ灰 20g/L
浴比 1:20、染色60℃×30分
湯洗→水洗→ソーピング
Fix条件 パンフィックスHF-2 2%o.w.f.
浴比 1:20、処理 60℃×20分
試験布 PET染色布
染織条件 Sumikaron Black S-XE 300% 3%o.w.f.
酢酸(90%) 0.3mL/L
ベネラップ D-101 0.5%o.w.f.
浴比 1:20、処理 130℃×30分
還元洗浄条件 ビルノールSK 1g/L
NaOH(フレーク) 1g/L
ハイドロサルファイト 1g/L
浴比 1:20、処理 80℃×20分

処理条件

処理布 綿ニット蛍光染色布(Non-Fix,Fix)、PET染色布
柔軟剤処理濃度 4%soln.
1dip, 1nip
絞り率 70%
乾燥 100℃×2分
セット 160℃×2分

試験条件

摩擦堅牢度 JIS L-0849
水堅牢度 JIS L-0846
汗堅牢度 JIS L-0848
洗濯堅牢度 JIS L-0844 A-2法
耐光堅牢度 JIS L-0843

試験結果

Non-fix布
摩擦堅牢度 水堅牢度 汗堅牢度
酸性 アルカリ性
湿 綿 ウール 綿 ウール 綿 ウール
柔軟剤なし 4 2-3 4-5 4 4-5 4-5 4-5 4-5
2%soln. シリコーランANF-20 5 2-3 5 5 4-5 5 4-5 5
従来品 5 2-3 5 5 4-5 5 4-5 5
4%soln. シリコーランANF-20 5 2-3 5 5 4-5 5 4-5 5
従来品 5 2-3 5 5 4-5 5 4-5 5
洗濯堅牢度 耐光堅牢度(20時間)
綿 ウール
柔軟剤なし 4-5 5 4-5
2%soln. シリコーランANF-20 4-5 5 4-5
従来品 4-5 5 4-5
4%soln. シリコーランANF-20 4-5 5 4-5
従来品 4-5 5 4-5
Fix布
摩擦堅牢度 水堅牢度 汗堅牢度
酸性 アルカリ性
湿 綿 ウール 綿 ウール 綿 ウール
柔軟剤なし 4-5 4-5 5 5 5 4-5 5 4-5
2%soln. シリコーランANF-20 3 3 4-5 3-4 4-5 3-4 4-5 3-4
従来品 3 3-4 4-5 4 4-5 4 4-5 4
4%soln. シリコーランANF-20 2-3 2-3 4 3 4 3 4 3
従来品 2-3 3 4-5 3-4 4-5 3-4 4-5 3-4
洗濯堅牢度 耐光堅牢度(20時間)
綿 ウール
柔軟剤なし 5 5 5
2%soln. シリコーランANF-20 5 5 5
従来品 5 5 5
4%soln. シリコーランANF-20 5 5 5
従来品 5 5 5
PET布
摩擦堅牢度 水堅牢度 汗堅牢度
酸性 アルカリ性
湿 綿 ウール 綿 ウール 綿 ウール
柔軟剤なし 4-5 4-4 5 5 5 4-5 5 4-5
2%soln. シリコーランANF-20 3 3 4-5 3-4 4-5 3-4 4-5 3-4
従来品 3 3-4 4-5 4 4-5 4 4-5 4
4%soln. シリコーランANF-20 2-3 2-3 4 3 4 3 4 3
従来品 2-3 3 4-5 3-4 4-5 3-4 4-5 3-4
洗濯堅牢度 耐光堅牢度(20時間)
綿 ウール
柔軟剤なし 5 5 5
2%soln. シリコーランANF-20 5 5 5
従来品 5 5 5
4%soln. シリコーランANF-20 5 5 5
従来品 5 5 5

なお、シリコーラン ANF-20は、弱カチオン系ですが各種薬剤との併用の場合は、予め予備試験のほどお願い致します。

一般使用量

連続処理 シリコーランANF-20 2%~5%soln.

荷姿

17kg 石油缶

ご注意

本製品をお取り扱いされる場合には、必ず製品安全データシート(SDS)をご参照の上、充分に注意してお取り扱い・ご使用下さる様お願い申し上げます。 また、ここに収録しました資料は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際のご使用における条件は多岐にわたりますので、個々の最適処方は御社で充分にご検討下さい。