機能性高分子設計技術

カチオン化セルロースの機能

カチオン化セルロースは化粧品・香粧品分野、特にシャンプーにはコンディショニング基剤のひとつとして汎用的に使用されています

カチオン化セルロースの構造式

レオガードシリーズはヒドロキシエチルセルロース(HEC)にグリシジルトリメチルアンモニウムクロリドのカチオン化剤を付加して生成しており、分子量は15 万~150 万、カチオン基の導入率は無水グルコース当り約0.1~0.5(窒素分換算で0.5~2.0 に相当)のタイプをご用意しております。

レオガードシリーズの窒素分と水溶液粘度との関係

カチオン化セルロースはシャンプー主基剤のアニオン界面活性剤や両性界面活性剤との相互作用により水に不溶な複合塩を形成し、この複合塩が毛髪に吸着することで優れたコンディショニング効果を発揮します。複合塩の形態はカチオン化セルロースのカチオン化度や界面活性剤の種類によって変化し、この形態的な相違がコンディショニング効果と密接に関連していると言われております。

カチオン化セルロースと界面活性剤による複合塩の形態観察(CO2 超臨界点で乾燥)

(2002年第19回コロイド・界面技術シンポジウム、当社発表資料より)