水溶性防錆剤 ラスコンU-100

本品は、切削、研削油の防錆素材としての応用のほか、広く金属加工工業における防錆目的での添加剤や、そのまま水溶性一時防錆剤としても優れた性能を発揮します。

特徴

  1. 金属表面に密着性のよい防錆被膜を形成して優れた防錆効果を発揮します。
  2. 防錆膜は水洗により直ぐに除去でき、後の表面処理に影響はありません。
  3. 亜硝酸ソーダ、リン酸ソーダなどの無機系防錆剤を含まず、白粉の心配もありません。
  4. 処理によるベタツキはありません。
  5. 低泡性であり、作業性に優れます。

一般性状

外観 赤褐色粘稠液体
pH 8.0(1%水溶液)
イオン性 アニオン
溶解性 冷水易溶

性能試験

起泡性

ロス・クラーク法にて60秒後の泡の高さを測定。(測定温度20℃)

試料/有効成分濃度(%) 0.5% 1.0%
ラスコンU-100 7mm 7mm 7mm
P-TBBA(TEA塩) 7mm 7mm 7mm

P-TBBA:p-tert-ブチル安息香酸

切り粉試験

試験方法

ドライカットした鋳鉄切りくずを溶剤洗浄後、有効成分1%の防錆処理浴に1分間浸漬した後、液を切りろ紙を敷いたシャーレー(直径60m)に鋳鉄切りくずを入れる。
前記防錆水溶液(有効成分1%)1mlを加え、蓋をして30℃×80%RHの恒温恒湿器に放置し、発錆までの時間と24時間後のサビ発生度をろ紙についてJIS-Z-0236に準拠して測定する。

試験条件
試験濃度 防錆剤濃度1%(但し、有効成分に換算して調整する。)
pH調整 苛性ソーダ水溶液でpH9.5に調整。
防錆剤 発錆までの時間(hr) サビ発生度(%)
ラスコンU-100 >24 0
p-TBBA(TEA塩) >24 0
セバシン酸(TEA塩) 0.5 30~40

P-TBBA:p-tert-ブチル安息香酸

ラスコンU-100の処理浴のpHと鋳鉄への防錆効果

試験条件
試験濃度 ラスコンU-100 1%(但し、有効成分に換算して調整する。)
pH調整 苛性ソーダ水溶液で所定のpHに調整。

※試験方法は切り粉試験を参照してください。

FC-20鋳鉄に関して
処理浴 pH 8 9 10 11 12
発錆までの時間(hr) 1 24 >24 >24 >24
サビ発生度(%) 30 <1 0 0 0
FC-25鋳鉄に関して
処理浴 pH 8 9 10 11 12
発錆までの時間(hr) 3 >24 >24 >24 >24
サビ発生度(%) 5 0 0 0 0

浸漬試験

試験方法

ドライカットした鋳鉄切りくずを溶剤洗浄した後、有効成分0.5%、1.0%の防錆水溶液に浸漬して、発錆までの日数を測定する。

試験条件
試験濃度 防錆剤濃度1%(但し、有効成分に換算して調整する。)
pH調整 苛性ソーダ水溶液でpH9.5に調整。
防錆剤 発錆までの日数
試料濃度:有効成分0.5% 試料濃度:有効成分1.0%
ラスコンU-100 >20日 >20日
p-TBBA(TEA塩) >20日 >20日
セバシン酸(TEA塩) 3日 >20日

P-TBBA:p-tert-ブチル安息香酸◎ 金属の腐食性

湿潤箱試験

試験方法

JIS Z 0228 サビ止め油湿潤試験方法に準ずる。

試験条件
試験濃度 防錆剤濃度1%(但し、有効成分に換算して調整する。)
温度 49±1℃
相対湿度 95%以上
試験時間 24時間
防錆剤 サビ発生度(%)
ラスコンU-100 3~5
p-TBBA(TEA塩) 50~60
セバシン酸(TEA塩) 1~3

P-TBBA:p-tert-ブチル安息香酸

室内暴露試験

試験方法

防錆剤水溶液に約1分浸漬した後、室内に放置して、発錆までの日数を測定する。

試験条件
テストピース SPCC-1 鋼板
試験濃度 防錆剤濃度1%(但し、有効成分に換算して調整する。)
防錆剤 発サビ迄の日数
ラスコンU-100 30日で変化なし
p-TBBA(TEA塩) 10日で発錆
セバシン酸(TEA塩) 14日で発錆

P-TBBA:p-tert-ブチル安息香酸

マッチテスト

試験方法

No.240番のエメリー紙で研磨したテストピースを溶剤洗浄した後、このうえに有効成分1%の防錆剤水溶液を1滴落とし、更にテストピースでサンドイッチ状に挟む。30℃×80%RHの恒温恒湿器に24時間放置した後、発錆の程度を観察する。

試験条件
テストピース SPCC-1 鋼板、FC-20鋳鉄
防錆剤 鋳鉄/鋳鉄 鋼板/鋼板 鋼板/鋳鉄
ラスコンU-100
p-TBBA(TEA塩)
セバシン酸(TEA塩) × △~×

P-TBBA:p-tert-ブチル安息香酸

注)本試験はバラツキが大きいので、参考程度にしてください

非鉄金属への影響

No.240番のエメリー紙で研磨したテストピース(50mm×50mm×1mm)を溶剤洗浄した後、有効成分1%のラスコンU-100水溶液中に浸漬した後、50℃に保ち、金属表面・試験液の変化を観察する。また、7日後のテストピースの腐食減量を測定する。

テストピース 金属表面 試験液外観 腐食減量
(mg/cm2. day)
変化なし 7日後、僅かに青色 -0.0223
亜鉛 5日後、一部僅かに灰色 変化なし -0.0169
黄銅 7日後、一部僅かに変色 7日後、僅かに青色 -0.0159
アルミニウム 変化なし 変化なし -0.0005

荷姿

  • 19kg入 石油缶
  • 220kg入 ドラム缶

ご注意

本製品をお取り扱いされる場合には、必ず製品安全データシート(SDS)を参照の上、十分に注意してお取り扱い、ご使用くださるようにお願い申し上げます。
また、ここに収録しました試料は、細心の注意を払って行った試験に基づくものですが、実際のご使用における条件は多岐に渡りますので、個々の最適処方は御社で十分にご検討ください。